【プラネタリアTOKYO】
「笹川美和 20th Anniversary Live -事実-」開催

1stアルバム「事実」のレコーディングは、確かデビューした2003年の2月か3月に行いました。
私はその春に在学中だった短大を卒業予定で、まだ学生でした。
実は少し風邪っぴきで、なので今の私からすると、少し鼻声混じりの歌声です。
 
当時所属していた事務所に提案されるまで、メジャーでデビューするなんて考えたことも無かったので、それについての実感など当然あるはずも無く。
たくさんのavexチームのスタッフさん達が挨拶に訪れてくださり、初代担当ディレクターの柳さんから、各々紹介される初耳の役職名（例えばアー担とか、販促とかプロモーターとか）を聞いても尚、全くピンと来ていない程でした。
 
18歳の頃からインディーズで活動はしていたので、レコーディング未経験では無かったですが、スタジオの規模、ミュージシャンの豪華さ、かかる日数など、とにかく全くの別物で、私の弾き語りで作る楽曲が一丁前になる様を、ワクワクしながら見聞きし、ずっと楽しかったことを覚えています。
全ての曲を録り終わると、密かに用意されていたお祝いのシャンパンで乾杯。
 
そのお酒を飲みながら、スタジオの大きなスピーカーから、出来たばかりの曲順通りに、一曲づつ試聴会をしたこともいい思い出です。
そしてその時のスタッフさん達の満足気な顔も。
 
ディレクターの柳さんは亡くなってしまわれて、今の私は彼が担当についた年齢よりも年上になってしまいました。
20年とはそうゆうものなのだなと、今までに感じたことのない月日の重みを感じます。
 
今回初挑戦の再現ライブ。
しかも「事実」。実はちょっと歌うのが恥ずかしい曲もあります。そりゃあ、あります。笑
 
でもそれがいいんです。
だってそれが、本当の20年目の“事実”ですから。
 
笹川美和

クラシック音楽からポップスまで、多様なシーンで活躍をするコントラバス奏者・ベーシスト渡邉紘によるプロジェクト。
弦楽器奏者を中心に、ピアニスト、作編曲家、音響技師により構成される。
個々の奏者の高い演奏技術と音楽性を、様々なジャンル、ステージへと融合させ、音楽制作を行っている。

https://www.watanabe-kostrings.com/