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Vol.12017/04/12 (web)
安藤 裕子

安藤裕子が人前で歌うのは、昨年12月のイベント出演以来、約4か月ぶり。座席数はわずか200席。プラネタリウムという、特殊な環境が作りだす期待と緊張感で、場内は他のライブには無い独特の空気で満たされていた。開場時、プラネタリウムドームには夕景が映し出され、本物の陽が落ちていくかのように徐々に場内は暗く、そして静かになっていく。

「お疲れの方もいらっしゃると思いますので、寝てしまった人を起こさないように、拍手はやめておきましょうね」という安藤らしいMCで『LIVE in the DARK』は幕を開けた。この日、一曲目に歌われたのは1stミニアルバムに収録の『summer』。本人が事前にSNSなどでアナウンスしていた通りの選曲に、観客の期待感は、より一層高まりを見せる。「うっすらとスターライツ!」と唄われるサビに差し掛かると、夕暮れはその深さを増し、空には一等星が瞬きながら輝き始めていた。曲の終盤には完全に陽は沈み、はわずかなステージ照明と安藤の歌声、そして満天の星々だけが残されていた。

続く『勘違い』『星とワルツ』ではステージ照明も、さらにぐっと落とされ、プラネタリウム機が映し出す“高精細な星々”と“音楽”のみ。他のライブではあまり経験できない特別な空間が形成されていく。ピアノとギターによるシンプルな編成で歌う安藤の歌声は、まるで星明りから降り注ぐような不思議な感覚に囚われ、改めて彼女の表現者としての才覚が際立っていた。

プラネタリウムには星空を愉しむ以外に、もう一つ大きな魅力がある。それは視野を覆い尽くす程に、ドーム全体に広がる全天周の映像だ。シングル曲でもある『海原の月』『The Still Steel Down』では、雲間に灯る月明かり、海に沈む月、そして四季が緩やかに巡り、オーロラの映像が映し出されると、その圧倒的な没入感と、彼女の心地よい歌声に観客はさらにプラネタリウムの世界に飲み込まれていく。

続く『唄い前夜』でも、安藤の優しくそして静謐(せいひつ)な歌声と共に、天の川銀河、太陽系が現れ、私たちの住む地球が映し出された。それはまるで、宇宙から地球を眺めているような浮遊感すらも感じられた。決して派手ではないが、この美しい音楽と映像の融合はプラネタリウムならではだ。

場内に再び星々が輝くと、「プラネタリウム」(原曲:大塚愛)が披露された。ドーム全天に投影された88星座の下、原曲よりもテンポを落としたアレンジでゆったりとした時間が流れていく。そして『のうぜんかつら(リプライズ)』が始まると徐々に夜空は白み、朝陽と共にライブはクライマックスへ。朝を迎え、ドームいっぱいに広がる青空の下、安藤は小沢健二の名曲「ぼくらが旅に出る理由」を力の限り歌い上げ会場を後にした。

星々が輝く暗闇の中、耳を澄まして感覚を研ぎ澄ませる。これは非常に集中力と体力がいる。開演中は、安藤の顔さえも見ることのできない場面もあるライブだったが、だからこそ普段のライブでは見落としてしまいそうな微かな声の揺らぎや、感情の起伏を感じることができる。プラネタリウムという特殊な環境と、感情表現に長けた安藤裕子の“歌声”がシンクロした、唯一無二のライブとなった。

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